【サウスパーク感想】s25e02 The Big Fix

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サウスパーク人気投票(Showdown)2022を制したのはクレイグ! おめでとう。個人的には、トゥイークがカートマンやランディを下して準決勝入りしたことに驚きました。

www.southparkstudios.com

あらすじ

 大麻農家の会合を訪れたガンギマリランディ。講演者いわく、ポリコレ運動が盛んになったため、有色人種たちの社会的立場が白人と同等に近づいている。しかし、有色人種らが自ら企業を起こすまでに社会的権利を確立してしまうと、白人の立場は危うくなるという。

 帰宅したランディは、家族に黒人との交流の重要性を説く。「お前の親友三人は全員白人だろう?なぜ黒人のトークンと遊ばない?」と言われ、スタンは「遊んでないわけじゃないよ」と反論。翌日、ブラック家を夕食に招待することになる。

トークン、ちょっといいかな。うちにご飯食べに来ない?」「でも君んちって遠いだろ」「もっと話したいんだ。俺たちってあんまり話したことなかっただろ?」「ぼくもスタンとあんまり話したことないよ!」「黙れバターズ。とにかく、もっと話したいんだ」

 ブラック一家を招いた晩餐。集合写真を撮るランディ。ブラック夫婦は晩餐の目的が『黒人に寛容アピ』でなければよいと語る。
 ランディは「ところで、息子さんの名前の由来は何です?息子さんの名前が……よろしくないと考えてる人もいますよ」と話題を振る。トークン・ブラックとは『人種差別との批判避けのためだけに入れられる、お飾りの黒人』という意味なのだ。だがブラック家は困惑して、「夫は『指輪物語』の大ファンなんです、だから作者J.R.R.トールキンにちなんだ名前をつけました」と語る。彼の本名は、トークンではなくトールキンだったのだ。
 その後ランディはスティーブに農場を案内し、ツーショットを撮り、共同経営の話を持ちかける。
 一方のスタン。慌ててカイルに電話をかけ、トークンの名前について確認する。「おれ、カートマンのシャツにtokenって綴ってあったのはっきり覚えてる!」「それはカートマンがクソバカだからさ」カートマンにも電話してみるが、「トールキンの綴りにLがあるの、ゲイだよな。お前はトールキンの名前、誰にちなんだと思ってたんだ?」との答え。つまり単なるスペルミス。今まで自分だけが、友達の名前を『お飾り・黒人』だと勘違いしてたなんて……。


 翌朝、通勤途中のスティーブはツーショットが広告として使用されているのを目撃。テグリディ・ファームまで苦情を言いに行くも、ランディは気にも留めず、それどころかスティーブを共同経営者に誘いつづけた。
 スタンは病院を訪れ、「多分……おれってものすごく人種差別主義者なんだ」と相談する。ゴーシュ医師はスタンがクラスメートの名前を長期に渡って誤解していたと知った途端激昂し、スタンを病院から追いだそうとする。
 スタンは自身を恥じ、過ちを正すためにJ.R.R.トールキンの作品を読みつづけることにする。小説を読みつづけたスタンは、なにかに目覚めたのか「トールキンがクラスで疎外感を持たないために、クラスメートたちも小説を読むように」と呼び掛ける。クラスの反応は冷ややかでカートマンは「おいら、スタンはイカレちまったんだと思うぜ」と言う。ちょうどトールキン本人が遅れて教室にやってきたのだが、スタンは「ほんの数分だ」と彼を教室から追いだした。

 スティーブを共同経営者にしてから大麻の売り上げが伸び、ランディは有頂天。同じく共同経営者であるタオリーとともに納屋で祝賀パーティを楽しんでいると、スティーブがやってきた。彼は指輪物語の世界観になぞらえて自身のアイディアを披露したが、ランディはアイディアをこき下ろし、「雰囲気ぶち壊し」と嘲笑う。そしてベン&ジェリーのジェリーは自身の意見を主張して目立ちたがらないと言った。自分は『お飾り黒人』だと気づいたスティーブは、怒りをあらわに立ち去った。

 スタンは体育館での全校集会でも演説を行い、J・R・R・トールキンに敬意を示す。トールキンの名前の由来がこの小説家であると明かすが、これは全校生徒の周知の事実だった。そしてついにトールキン本人が前に進み出るが、彼は「僕は指輪物語ホビットの冒険も大嫌い」と言い、マイクを床に落として去って行った。
恥をかいたスタンは自室へと閉じこもる。しかし、彼の様子を心配したトールキンが自宅を訪ねてきた。スタンは勇気を出して自らの過ちを告白する。「君の名前、『お飾り・黒人』だと勘違いしてた」「ワオ……(ドン引き)」友人関係を解消を覚悟していたスタンだが、トールキンはそのつもりがないらしい。大人びた性格のトールキンはスタンを許し、ブラック家がマーシュ家にの向かいに引っ越して大麻事業を新しく始めたことを告げる。
 辺鄙な田舎に一人ぼっちだったスタンは、隣人ができたことを喜ぶ。だがランディは取り乱し、マーシュ宅の向かいにクレディグリディ・ウィードが開店している様を目の当たりにする。スティーブはランディが企業広告として売りにしていたなまり言葉を駆使し、かつてこき下ろされた自身のアイディアを商品に盛り込んでいた。ランディはスティーブをアイディア泥棒とののしり、スタンを連れて家に入っていった。
 そして最後、ゴーシュ医師が登場し、無意識下における固定概念がどれほど人間関係を困難にするかを視聴者に説くのだった。

フレーズメモ

WEBLIO辞書より

cultivators:耕作者,栽培者,耕耘(こううん)機,中耕機,カルチベーター,土ならし器,養成者,開拓者,修養者

nuances:微妙な差違,ニュアンス,陰影,微妙な色合い(複数形)

legitimacy:合法性,適法,嫡出(ちやくしゆつ),正統,正系,道理にかなっていること,妥当性

harsh:耳障りな,不快な,どぎつい,ざらざらした,荒い,厳しい,苛酷(かこく)な,残酷な,無情な,とげとげしい

legalization:適法化,合法化,公認

lock out:(争議中に)(職場から)締め出す,ロックアウトする,締め出す,(かぎを失ったりして)中に入れなくなる,締め出される

bottom line:最低値,(決算書の)最後の行,収支決算,(計上された)純益,損失,最終結果,要点,肝心かなめ

hang out:体を乗り出す,(…に)住む,(…で)うろうろする,(…に)出入りする,頑強に要求しつづける

How come you never hang out with him?:「どうしてあいつと付き合わない?」

dig in:原義では、(土を)掘って埋め込む,(貯蔵のために)埋める,(…を)土と混ぜる。スラングとしては「召し上がれ」

refinement:精製,精練,洗練,上品,高尚,優雅,改善(個所),改良(点),細かな区別(立て)

distill:蒸留する

jar:(広口の)瓶,つぼ,ジャー,瓶 1 杯(の量)

distinctly:明白に,はっきりと,確かに,疑いなく,まったく,本当に。「おれ、カートマンのシャツにtokenって書いてあったのはっきり覚えてる!」

moron:ばか,まぬけ,軽愚者。
cuz Cartman's a fukin' moron 「それはカートマンがクソバカだからさ」

chirping:チーチーなく。

Takeing shit tons of Tegridy orders.「テグリディーの注文をクソほど受ける」

lucrative: 有利な,もうかる

They partied their asses off「彼らはケツを振ってパーティをした」 非ネイティブとして生きる限り口にすることはなさそうな文章

horribly:恐ろしく,ものすごく,気味悪く,ひどく 「多分……おれってものすごく人種差別主義者なんだ」

paradigm:例,模範,典型,パラダイム,(品詞の)語形変化表

disgusting:胸が悪くなるような,実にいやな

plagiarism:剽窃(ひようせつ),剽窃行為

marble:分別、理性「おいら、スタンは理性を失ったんだと思うぜ」

Just a couple minutes.:「ほんの数分だ」

buzzkill:イベントなどの楽しい雰囲気を壊す人

ひとくち感想

 メタ的にいえば25年間『トークン・ブラック』と認識されてきた彼の話。文字通りのトークンブラック扱いと、当事者不在のままマイノリティを持ち上げる行為への風刺。
 ランディのクズさがよく出た回だった。スタンはニガー・ガイ回でもランディのせいでトークンと関係悪化してましたね……。でもトールキン作品を読んだ後の行動はまさにランディの息子。

 ファンダムでは『ランディの大麻農家ネタは食傷気味』という意見が散見されるものの、これからもしばらくは引っ張られそう。
 トークンは精神的に大人びてるけど、裕福な家庭で聡明な両親に育てられたからだけではなく、小さい頃から『街でたったひとりの黒人の子供』って扱いを受けてきたから、大人にならざるを得なかったんだろうな。毎回思うけど、黒人ネタやる時のニコールはどういう立場なんだろう?校区外から通ってるのか、違うクラスだから蚊帳の外なのか。

 そしてゴーシュ医師が落とすのか……。s25、良い滑り出しですね!

参考

サウスパーク・アーカイブス Wiki | Fandom