【感想】SOUTH PARK: POST COVID 前編 コロナ禍のサウス

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  現在、サウスパーク公式は、ストリーミング専用サービスParamount +で新作を更新しています。その配信第一弾は、パンデミックから40年後の未来を描いた短編映画「Post Covid」。本作はParamount+のために制作され、『The Pandemic Special』『South ParQ Vaccination Special』に引き続き、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を題材として扱った作品です。

 ちなみに、Paramount +は日本対応していません。月額900-1400円で利用出来るExpress VPNなど、VPNを使えば観ることができますが、如何せん不便なので、無料公開かネトフリ配信を切に望みます。笑

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Post Covidあらすじ

 舞台はパンデミックスペシャルから40年後の未来。スタンはオンラインウイスキーカウンセラーになり、アレクサのホログラムに妻のように叱咤されながら飲んだくれの日々を送っていた。そんな中旧友のカイルからケニーの訃報が入り、サウスパークに帰郷することに。
 街は近未来的に様変わりして、どの看板にも『プラス』と付け足されている。 スタンは「私は真実を知っている。しかし、死の直前に私は真実に関するすべての資料を秘匿することにした。居場所を知るのは信頼する友人のみだ」というケニーの遺言を知り、トーク達に協力を申し出るのだった。


 葬儀前の通夜に集まった面々。ジミーは大物コメディアンとして『ポリコレなジョーク』で場を賑わせる。ウェンディはよそ者と結婚、ゲイカップルだったクレイグトゥイークやお調子者のクライドは昔と変わりない。だがエリック・カートマンは様変わりしていた。ユダヤ教徒の女性と結婚して子をもうけ、敬虔なラビ(ユダヤ教の聖職者)となっていたのだ。あからさまに真意を疑うカイルだったが、一家の仲睦まじさを見て態度を軟化させる。
 やがてスタンは、ケニーの研究に父ランディが関係していたことを知る。子供時代、大麻農園に嫌気が差したスタンは農場に放火。しかし姉シェリーが放火に巻き込まれ死亡、母シャロンは悲観して自殺。それ以後ランディとスタンは険悪な仲で、現在は音信不通になっているのだ。スタンは父の存在で情緒不安定になり、カイルやスコットに喧嘩を吹っかけて葬儀を飛び出してしまう。カートマンが妙な空気を収めようとするが、そこへ何と軍隊が現れる。「サウスパークで新たなコロナ変異株が発生した」「記録によると、この町の中の誰かひとりがワクチンを打っていない!そいつがワクチンを打つまで、誰一人この町から出さない!」住民は隔離されることとなり、街は大混乱に陥った。

 一転してサウスパーク小学校。町外の人間の隔離場所となったそこでは、すでに街を出たチームクレイグ・ウェンディ夫婦が変異株について議論していた。「いきなり変異株が取り沙汰されたのは、ケニーが遺書に書いた真実をもみ消すための欺瞞ではないか? 」謎が深まる中、クライドがたった1人のワクチン未接種者と判明しクレイグがキレる。一方のスタンはランディを訪ねることに決めた。
 同時刻、カイルは避難所に入れなかったカートマン一家を泊めることに。しかし彼は、聖書を引用しながら性行為をする、差別的な言葉を子供に教えるといった感謝のない態度。呆れたカイルがカートマンの過去の悪行をバラすと、彼は態度を改めて明日出ていくと言う。

 

 翌朝、反ワクチンのクライドを説得するチームクレイグ。そんな彼らはケニーの研究室を訪ね、散乱する血液と資料の中から「ヴィクター・チャオス」という名を見つける。「こいつに会えばケニーの秘密に近づく!」と沸き立つも、ワクチン未接種のクライドがいる限りはチャオスには会えないようだ。クライドを騙してワクチンを接種させようとするも見破られる。
 一方、カイルは良心に負けてカートマン一家を引き留めることに。資料を読みつつ真剣な議論をするカイルとトークンだが、カートマンの子供たちが周囲でしきりに悪態をつくので話にならない。苛立つカイルをよそに、トークンは「子供の頃のように考えてみよう」とケニーの言葉を引用した。子供時代、秘密を隠すならどこだった?――そう、お尻の穴の中だ!

 確執ある父を訪ねると決めたスタン、反ワクのクライドを持て余すチームクレイグ、ヒントにたどり着いたカイルとカートマン。皆はケニーの遺言を解き明かすことはできるのか?


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Post Covid感想

 ここからは断片的に見た程度の感想。「ブレードランナー」「IT/イット THE END」のパロディがあちこちに仕込まれています。未来っぽいテクノが癖になる。

 みんなキリッとした若者ではなく、サウスパークの住人らしいだらしないおじさん、おばさんとして登場しているのが面白いですね。スタンとカイルがトレマト・ランディジェラルドそっくりに成長してたのが面白かったです。ウェンディはネームドではなくモブと結婚しており、更にあのラストシーンだったので、やっぱり彼女はサウスパークのヒロイン&スタンの相手役なんだなぁと思いました。反抗しつつも最後には家族を手放して時間遡行を選んだ大人カートマンの決意、そしてカイルとカートマンの幸せが不倶戴天の運命であることに感傷的になりました。サウスパークリベンジャーズ。

 トークンは警官に撃たれる側から悪人を撃つ側になり、華麗なアクションと冴えた頭脳を披露。カイルとともに真相究明に深くかかわった今回のMVPです。そしてクライド。流されやすくヘタレでお馬鹿ちゃんな彼が、ネットde真実・反ワクチンのおじさんになってたの、ワンピースの「何かあった未来」みたいで嫌なリアリティ笑 イケイケ美魔女になってた元カノべーべとはえらい違いですね……。推しが反ワクチンのおっさんになったり詐欺師まがいのNFTシンパになったりアメリカ大統領になったりするコンテンツはほかにない。

 

 なお、筆者推しShipのCreekもしっかり登場。「やあ、トゥイークとクレイグだ。万事順調だよ」と自己紹介。「こんなに沢山の人が集まるなんてプレッシャーだよ!」とトゥイーク。変わらないな…。成長した二人は父親によく似ています(特に鼻)。トーマスも若いころはクレイグのように紅顔の美少年だったのかもと想像しました。トゥイークは両親のように茶髪になるかと思いきや、やはり金髪のまま。頬が少しこけて腕毛が見えているのがセクシーで「いい感じ」です。父リチャードみたいにタートルネック着てほしい。そしてトゥイーク夫妻 in老人ホームがリンクコーデ着てるの可愛かった。
 Creekが一緒にいる&トゥイークがちゃんとシャツのボタンを留めていたので、海外腐女子が「絶対結婚してる」「クレイグは毎朝トゥイークのシャツのボタンを留めているはず」と発狂していたのには笑いましたね。 少年の頃から付き合い続けていても美味しいし、サウスパークを出てからは接点なかったのについ昔の癖で2人隣になっているのでも美味しい。 Creekが結婚しているのかもと想像しながらs03e04を見ると色々なもの(笑みとか)が止まらなくなるのは私だけではないはずです。Creekが恋人になった経緯はとんでもないですが、皮肉屋だったクレイグが傾聴を覚え誰かを支えるようになったり、チック症だったトゥイークが落ち着いてポテンシャルを引き出したり、その後の二人の成長は本当に尊いですね。あの狂った街に押し付けられたゆがんだ運命を、自分たちのものとして定義し直していたらいいな。

腐女子と戯れる公式

 20分で終わるいつものシリーズと比べると、プロットが複雑で全体的にシリアス。全員がアスバーガーのようにお互いを責めあい、ギスギスして重い雰囲気の本作の中でちらっと見えた幼少時代が癒しでした。後編をしっかり見るのが楽しみです。

 米国や世界で起きている時事問題を切り口にストーリーを展開し、バカバカしさで視聴者を大笑いさせ、壮大などんでん返しでオチるアニメ「サウスパーク」。過激な作風で常に炎上しながらも、数々の賞を受賞し、10年以上にわたって放送され続け、世界中に熱狂的なファンがついています。その人気の秘密は、弱者への差別や権力の愚かさを風刺や批判の対象として描き、社会問題の本質に迫ろうとしていることにあります。

 この二年のパンデミックで皆がストレスをため、ほの暗い話題が現代を覆っています。本シリーズが持つ、最悪の状況や建前社会をユーモアで乗り切るバイタリティ、軽口を叩きながらも友情を感じ合う4バカの関係、時折飛び出す名言は、鬱屈を吹っ飛ばして現実を生きるエネルギーになることでしょう。

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