【偶然にも最悪な少年】登場人物まとめ

先日、グ・スーヨン氏による映画「ハードロマンチッカー」を見返しました。下関駅前やグリーンモールをはじめ、九州の馴染み深い風景であんちゃんがドンパチ抗争してる光景がクールでしたね！

ここでは原作版「偶然にも最悪な少年」の登場人物をまとめています。

在日韓国人の中学生。
小学生の時に両親が離婚し、父親に引き取られ、目黒本町の中古マンションで暮らしている。父親とはそりが合わず、中学生になってからはたびたび家出を繰り返している。
在日韓国人という立場から、朝鮮中学に通う生徒からも自分の中学でも差別されいじめられている。「くだらないけどしょうがない」と割り切っているが、姉ナナコの自殺をきっかけに、ルーツを辿って下関へ出発する。
素行不良。盗みについて天性の才能を持ち、タローたちチーマーと組んでＣＤを万引きしたり、原田に薬物・酒を流してもらったりしている。
ダウナーな脱力系。偽善と悲しさを嫌い、不謹慎で皮肉っぽく失礼な性格。常に合理的で、感情は報われないと考えている。
幼少期から他人の目を見て敵味方を判断する癖があるが、自分のことを話すのは苦手。
吐き気癖を抱えており、体力がない。小学校時代はサッカーをやっていた。

好き：悪い人、険悪なムード

嫌い：「いい人」、冷めた目で見られること、人の幸せ

映画版では高校生設定。実は由美より年下なんですね。自分は人のこと冷めた目で見てるくせに「冷めた目で見られることが嫌い」とのたまうあたり、冷めた父親に育てられた境遇と両親の離婚に胸を痛める少年の人格が両立してて可愛いです

渋谷のチーマー。本名不明。23-24歳(カネシロ談)
プレステから水鉄砲まで、安っぽくてくだらないオモチャが好き。
享楽的で多くを望まない。今が楽しければいい、この世界に夢はない、与えられた幸せで満足するべき、生き延びるために嘘はつかねばならないと人生哲学を語る。
元不登校児で、流れでチーマーになった。万引きを通じてカネシロと知り合い九州に向かって車を出したが、カネシロ、由美とは不仲。「怖いものがないのはバカの証拠」と語る。強盗をはたらいたカネシロを見限って警察に通報した。
終盤、センター街で原田に刺されて死亡する

ナナコ

カネシロの姉。気が強い。在日韓国人としてのアイデンティティに悩んでおり、日本人でも韓国人でもない自分を見てほしいと思っている。

弟と二年ぶりに再会し流れで性行為をする。その三日後、手首を切って自殺した。

貧乳で顔が濃く毛深い。

佐々木

由美の兄。カネシロの中学で英語を教えているが、代々木公園のイラン人から麻薬を買っている。終盤、カネシロヒデノリの家庭裁判所の立会人をつとめる。

伊藤

カネシロの友人。強情で負けん気が強い。ジェットコースターガールと付き合っており、痴話喧嘩でカネシロを呼び出す。

ジェットコースターガール

伊藤の彼女。普段は大人しいが情緒不安定で、カネシロに「ジェットコースターガール」とあだ名をつけられた。伊藤が浮気したと思い込み、部屋の天井にマヨネーズをぶちまける。

実写版では蒼井優が演じる。

原田

カネシロの友人。高身長で顔立ちが整っており、モデルをやっている。

外交官の両親が家をあけているため、女を連れ込んだり薬物売買に手を染めたり、家庭教師をレイプしたり、カネシロに運び屋を斡旋したりする。

レイプした家庭教師に対して自己嫌悪をおぼえ、終盤、タローを殺害した。

「韓国人でも日本人でもない」というアイデンティティに悩んでいたのに、沢山いる友達の誰もその悩みに気づいてくれなかったから、とカネシロは述懐する。どうしようもない差別には「在日朝鮮人だから」と自虐して(最終兵器を使って)生きていけばよかったと考えているのに、半端に強かったから死んでしまった。

不明。カネシロ視点でも精神に問題を抱えた女として描かれている。

「刺そうとする」「天井マヨネーズ」は伊藤との痴話喧嘩で暴れた結果。その後、伊藤と和解する。

自己嫌悪でイカれてしまった説：原田は以前から薬物売買に手を染め、家庭教師をレイプしてから自己嫌悪に苛まれ、それをきっかけに薬物に手を染めた。運び屋についてカネシロに連絡した時も終始ふざけていたが、これも薬物でラリってた状態である。
怨恨説：原田は運び屋を手配したが、カネシロ達はタローの通報で逮捕されてしまう。立場がなくなった原田は流れに棹さしたタローを殺害した。